油が劣化してしまう原因としては次のことが考えられます。
①食材に含まれる水分が高温の油中で分解し酸化を引き起こす。
すなわち加水分解による遊離脂肪酸の発生。
②加熱を繰り返すことによる油の分解と重合
③揚げカスや不純物が油中にとどまることで起こる油の変敗
④空気との接触による酸化
こうした劣化の原因を極力なくそうとするのがウォーターフライヤーの方法です。
すなわち、①の対策としては、食材から発生する水分を水蒸気爆発する前に少しでも取り除こうと、
ヒーター直下を100℃以下にし、比重の違いによって水が落下していくようにしました。
このため、劣化が抑えられるだけでなく、油の飛散も少なく、バチバチという音も小さいのです
(ウォーターフライヤーが食材から出る水を回収できている証拠は、
油槽の下の水がしだいに増えていくことで実証できます)。
②油は熱を加えることによって劣化します。
たとえば、200℃くらいから油煙が立ちはじめ、230℃くらいから油の炭化が始まります。
ところが、今までのフライヤーは、たとえばガスフライヤーでは400℃、
電気フライヤーでは300℃に近い熱源で油を酷使していました。
これでは、油が悪くなるのは当たり前です。
そこで、ウォーターフライヤーでは思い切って200℃以下の熱源を考えてみました。
すなわち「超低温ヒーター」といっているのがそれですが、
ウォーターフライヤーのヒーターは運転中に一度も200℃以上になることがありません。
そのため油煙やオイルミストが立つことも少なく、油の劣化も大幅に抑えられるのです。
③揚げカスや不純物が油中にとどまることで油が劣化してしまう、
これを防ぐには、そうしたものが発生すると同時になるべく早く回収してしまうことです。
ウォーターフライヤーはそれを実現しました。
大きなカスは速やかに水層に回収、
微細なカスは水による油のクリーニングによって除去できるようにしたのです。
それだけでなく、油の中に発生する有害な過酸化脂質なども
「水分子フィルター」の力によって取り除くことができるのです。
④についての対策も、現在特許を申請中、近々取り入れていく方針です。